在宅酸素療法
酸素療法は一般的な治療法であり、肺や心臓などの病気の治療に広く使用されています。酸素療法は呼吸や代謝を改善し、心臓や筋肉の強度を高めます。
酸素療法の適応
血中の酸素濃度が低い慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者様に実施した研究において、自宅で一日に少なくとも15時間酸素を使用することで予後の改善がみられました。これらの研究結果から、低酸素レベルを補正するために在宅酸素療法が導入されるようになりました。
血中酸素濃度が低い患者様は:
- 日常生活の活動において支障をきたしている可能性があります
- 肺機能とガス交換に問題があります
- 鬱や社会的孤立感を抱きやすい傾向にあります
- 入院が多い傾向にあります
- 高齢の方が多い傾向にあります
- その他の慢性疾患を併発している可能性があります
酸素は必要不可欠です。COPDは、息切れがなくても、心臓、脳、腎臓、筋肉などの臓器に十分な酸素が行き届いてない場合があります。酸素不足により臓器が損傷すると、体調の悪化や、日常生活の動作に支障をきたす可能性があります。
酸素療法のメリット
酸素は薬です。酸素療法は血中の酸素を改善するだけなく、以下のメリットがあります。
- 予後が改善される可能性があります。
- 日常生活や社会生活を維持しやすくなります。
- 睡眠やQOLが改善される可能性があります。
- 心臓機能が改善される可能性があります。
血中酸素濃度はどのように計測するの?
2つの検査方法があります。
- 動脈血ガス:少量の血液を動脈から採取します。 この検査は、血液中の酸素と二酸化炭素の量が測定できます。
- パルスオキシメーター:指に機器を装着し、血液中の酸素量を推定します。 この検査は痛みもなく簡単に行えます。通常、安静時と労作時にわけて測定します。
在宅酸素療法が処方されたら?
酸素療法は医師が処方します。必要に応じて、医師から指示を受けた医療機器のサービスプロバイダーが使用開始時のサポートを行います。
酸素は薬です。必ず医師の処方に従って酸素を使用してください。
また、酸素は支燃性であるため、酸素濃縮装置や酸素ボンベの付近では絶対に火気を使用しないでください。
厚生労働省は、在宅酸素療法において以下の注意喚起を行っています。
- 酸素濃縮装置等の使用中は、装置の周囲2m以内に火気を置かないこと
- 酸素吸入中は喫煙は厳禁であること
私たちは、患者様の安全に配慮し、使用上の注意点として以下のように案内しています。
・火気から3m 離してください
・可燃物から1.5m 離してください
・電子機器類から1.5m 離してください。
・火気から3m 離してください
・可燃物から1.5m 離してください
・電子機器類から1.5m 離してください。